平屋の3LDKの間取りの広さについて

3LDKの平屋住宅の場合、延床面積の広さは90～100㎡（27～30坪）が目安といわれています。夫婦＋子ども1人の3人暮らしの世帯はもちろん、2人暮らしの世帯にとってもゆとりある広さです。ちなみに国土交通省の「住生活基本計画」では、多様なライフスタイルを想定した場合に必要な住宅の面積水準として、3人世帯の場合で100㎡と例示されています（※）。

27坪の住宅を例に、間取りの広さを考えてみましょう。洋室を3部屋作る場合だと、6畳の部屋を2室・8畳の部屋を1室作ることができます。LDKを16～18畳の広さにして、開放感ある空間作りも可能です。バリアフリーを考慮した玄関・トイレや1坪バスを設置するなど、ゆとりと利便性を両立させた間取りも実現できるでしょう。

※出典：国土交通白書2013　参考資料　誘導居住面積水準（住生活基本計画（平成23年3月15日閣議決定）より抜粋）

平屋の3LDKの間取りのメリット

間取りの作り方によって、開放感やプライバシーを確保できることがわかりました。ここで、平屋の3LDKの間取りにするとどのようなメリットが得られるかを紹介します。

生活動線が短いため暮らしやすい

平屋の住宅では階段の上り下りが発生しない分、動線が短くなるのがメリットです。家事の負担が減るのはもちろん、仕事や学校などに出かける準備もスムーズにできるので、暮らしにゆとりが生まれます。トイレ・浴室を広く設計しておくと、将来のバリアフリー化にも有効です。また、階段や2階がないため子どもや高齢者の転倒・転落事故のリスクが軽減され、暮らしの安全性も高まるでしょう。

家族間でコミュニケーションが取りやすい

平屋の住宅では家族と顔を合わせる場面が多くなり、コミュニケーションが取りやすいのもメリットです。特にリビングを中心にしたコの字型・ロの字型の間取りでは家族の動きを見渡しやすいため、家族に声をかけるきっかけも増えます。

2階建て・3階建ての住宅では、暮らしの利便性を重視するためにトイレ・洗面所を追加したりセカンドリビングを設けたりする間取りもみられます。それに伴い、家族のコミュニケーションが希薄になる場面もあるようです。しかし、平屋住宅では共用スペースが1ヶ所になるため何らかの形で家族が顔を合わせることができ、会話も増えて絆が深まるでしょう。

部屋数がちょうど良い

3LDKの間取りは、2人暮らし・3人暮らしの世帯にとって部屋数がちょうど良いのもメリットの一つです。例えば、夫婦の寝室と子ども部屋を1室ずつ設けたとしても、もう1部屋は予備の部屋として活用できます。予備の部屋を在宅ワーク用に活用したり、両親や知人が訪ねてきた際の客室にしたりすることも可能です。将来子どもが増えることや両親と同居する可能性を考慮して、間仕切り壁などで分割できる部屋を作っておくと便利です。

3LDKの平屋を建てる際の費用相場

奈良市内で延床面積が25～33坪の3LDKの平屋を建てる場合は、約3,060万円～約3,910万円前後が費用の相場です。

国土交通省の統計（※1）によると持家1戸あたりの工事費予定額は平均2,399万円、坪単価は平均約69万円です。一方、大手ハウスメーカーで注文住宅を建築する際の坪単価は34万円～200万円で、施工方法や建築資材のグレードなどによって価格が大きく変わります。

また、2022年の奈良県全域の地価平均は7万1657円/㎡で（※2）、坪単価に直すと23万6883円です。住宅地の地価は下落傾向にある一方、奈良市など利便性の高いエリアの一部では地価が上昇しています。ちなみに、奈良市の坪単価平均は約49万5000円です。

なお、最近では建築資材や人件費の値上がりに伴い、住宅の建設費用も値上がり傾向です。注文住宅の購入を検討する際は、信頼できるハウスメーカーで見積を作成してもらうことをおすすめします。

※1　参考：国土交通省　建築着工統計調査　住宅着工統計（2022年8月分）

※2　参考：土地代相場が分かる土地代データ　奈良県

まとめ

平屋の3LDKは2人暮らしやファミリー層の人気が高まっています。広さの目安は30坪前後、家族との対話が深まりやすい間取りが魅力です。

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